薬膳料理と陰陽五行

 

前回、薬膳料理というのは、中国で古来より伝わる陰陽五行説を基礎とした食養生の方法を取り入れた料理であるという説明をいたしましたが、今回はその陰陽五行についての説明をしようと思います。

 

まず、陰陽の説明ですが、これは簡単にいえば、陰と陽のように、どちらか片方だけが単独で存在することはありえず、必ず、相反するものと対で存在しているものを指して言います。そして、それらのどちらかが常に盛衰しているという考え方を陰陽思想と言うのです

例をあげますと、昼と夜、動と静、男と女、善と悪などがそうですね。一方、五行思想の説明をいたしますと、この世に存在する万物というのは総て、「木・火・土・金・水」という五つの要素によって成り立っているとする考えを言います。

 

さて、これらが、どうして薬膳料理に関係があるのかと言いますと、たとえば陰陽思想から考えますと、身体を冷やす食べものと、身体を温める食べものと、その中間のどちらの作用もない食べものがあります。それらの組み合わせやバランスをよく考えて食べることが、健康な身体には大事なので、薬膳料理ではその部分がきちんと計算されています。

 

また、人間の体は季節によっても体調が大きく変わりますから、季節ごとに食事内容も大きく変わらなければならないとし、その部分も薬膳料理ではきちんと考えられているのです。

 

さらに細かくお話するとすれば、人間身体は1日の間でも変化をしているので、厳密にいえば、1日の中でも身体に合わせたメニューを作ったほうがより良いということになります。薬膳料理は、非常に奥が深いお料理なのです。